■タレント(Talent)としての素顔■

歌のうまさとは正反対に、しゃべり(トーク)はお世辞にもうまいとは言えません。しかし涼子のしゃべりには魅力があり、何かひきつけられるものがあります。それは何が飛び出すか分からないという点、あとしゃべりにメリハリがついているという点、そんなところが視聴者の心をつかんで離さない「タレント・篠原涼子」としての素顔に迫ります。

1.TPDメンバーで唯一ソロ活動も行っていた頃

TPD時代は大きなバラエティーレギュラーが2つありました。いずれも涼子一人でソロとして2つのバラエティー番組にレギュラー出演しており、一つは「ダウンタウンのごっつええ感じ」(フジテレビ系列 1991年12月〜1997年4月)、もう一つは「笑っていいとも!金曜日」(フジテレビ系列 1993年4月〜9月) です。TPDは歌って踊れる歌手グループであり、歌手活動がメインで日々レッスンしているなかでの、涼子一人だけがソロ活動の部分がありました。フロントメンバー7人のなかで歌のうまさで目立っていたわけではなく、かといって自らリーダーシップをとって目立っていたわけでもないのですが、当時から涼子自身が醸し出す天性の存在感はずば抜けてあったからだと思います。ソロ活動が忙しくて、TPD本体としてのレギュラー番組だった「HYU HYU」(日本テレビ 1992年4月〜1993年4月)では半年程度フロントメンバーから外れて番組に出演しなかったり、TPDとして1992年11月に発売したシングル「十代に罪はない」ではレコーディングに参加していないという事実があります。

「ダウンタウンのごっつええ感じ」は5年5ヶ月もの長期に渡ってずっとレギュラー出演していました。男性レギュラー陣が多い中でのレギュラーだったのでよく番組内でいじめられました。でもダウンタウンの容赦ない突っ込みに屈することなく、いきいきとコントやチームファイトに励んでいたと思います。しかし、「ダウンタウンのごっつええ感じ」および「笑っていいとも!金曜日」ともに涼子は後手に回る感じで、自分から発言したりボケたりすることなく、レギュラー陣のなかでも目立たない存在でした。

2.バラエティーでも存在感を出すために…

実際に涼子の魅力的なしゃべりが開花したのは、番組内で涼子自身のコーナを持つことができた「TVおじゃマンモス」(1994年4月〜1996年3月)や、中山秀征さんと司会を務めていた「金曜玉手箱/金之玉手箱」(1995年1月〜1998年3月)からです。

「TVおじゃマンモス」ではメイン司会のヒロミさんや森脇健児さんが「涼子!涼子!」と番組進行のなかで涼子に話を振ってくださった関係で目立つことができました。当時の涼子もそうですが、若手女性の方々はバラエティー番組のなかで番組進行の妨げにならないよう配慮してしまう気持ちから、どうしても奥手に回ってしまうようです。その結果として存在感が薄れてしまいます。レギュラー陣・ゲスト陣のなかでの自分のポジションをきちんとわきまえたうえで、メインの司会者より先にしゃべったり、先に前に出て目立ったりしない、ということもとても大切だと思います(芸能界の暗黙の了解)。話を振られて涼子がボケても、ヒロミさんや森脇健児さんがきちんと拾ってフォローしてくださったおかげで、涼子もいきいきと番組に参加していた感じが見受けられました。

ちょうどこのころにラジオレギュラーも2つ持つことになります。涼子単独のニッポン放送「篠原涼子の感度良好!」(1995年〜1997年) と、赤坂晃さんとのDJを務めたBay-FM「Dream Navigator」(1996年〜1997年) です。ちょうど、涼子の第1次黄金時代で、テレビ(バラエティ)もラジオも掛け持ちで出演していた頃です。「金之玉手箱」は深夜番組であったため、思う存分羽を伸ばして、シモネタ・暴言・失言連発の涼子が印象的でした。司会陣で唯一の女性だったため、男性ゲストのときには紅一点の涼子は集中放火を浴びます。それに負けないだけのおとぼけトークを磨きました。 この頃は新曲を出すたびに、新曲アピールも兼ねてテレビ番組やラジオ番組のゲスト出演が多くなりました。多いときは毎日どこかの番組に出演してトークを繰り広げました。

1997年からのテレビレギュラー「中居くん温泉H」(1997年〜1998年) 及びラジオレギュラーFM大阪「篠原涼子のWILDで行こう」(1998年〜2001年)を最後に、最近はバラエティ番組・トーク番組のレギュラーを持つことがなくなってしまいました。そんな中での「中居正広の金曜のスマたち」(TBS系、2001年10月〜)は久々のバラエティーレギュラーです。あとは昔と違って、新曲アピールとは関係なく、さまざまなバラエティ番組にゲストとして出演して、涼子独特のしゃべりで涼子ワールドを築き上げています。

今後は、司会を務めることができる番組レギュラーを一つ持って、さらに魅力的なトークに磨きをかけてほしいと思います。司会を務めることによって、さまざまなタレントさんに出会うことができ、そんな人と人とのやりとりの中で自分というのをアピールする技術を身につけることができるためです。

TV番組・レギュラー出演

(※注)【】は涼子がレギュラーだった期間を表し、番組の放送期間ではありません。

ラジオ番組・レギュラー出演

主なTV番組・ゲスト出演

主なラジオ番組・ゲスト出演

主な雑誌/出版物掲載

新聞掲載

写真集・書籍発売

ビデオ/DVD発売

(※注)ドラマや映画関係のビデオ/DVDは掲載対象外とします。「連続ドラマ」「単発ドラマ/スペシャルドラマ」「映画出演」をそれぞれ参照ください。

イベント出演