2002/07/18/Thu. − 表情だけで訴える役をさせたら若手女優で右に出る人はいない

レギュラー出演ドラマ「恋愛偏差値第1章〜燃えつきるまで」の第3話が放送された。第1章としてドラマ出演するのも今週を入れてあと2回となった涼子。あと2回で涼子の出演が終了してしまうと思うと、とても寂しく思う。さて、本日最初の涼子の出演シーンは、涼子扮する美穂が勤める出版社での出来事。自分の書いた記事に対して、上司に呼ばれ、記事のやり直しを求められる。美穂も不倫相手に対して恋で悩んでおり、それが仕事にも影響して、仕事が手につかない描写を涼子が上手に演じる。その上司に「社員なら君じゃなくてもいくらでもいるんだよ!君島(不倫相手)に社員にしてもらうとか…」と散々イヤミを言われ、不倫のことがばれていることを悟った美穂の引きつった表情を、涼子自身一言も口に出すことなく表情だけで伝えるところが印象的である。そして2回目の登場シーンは喫茶店で不倫相手の彼氏を待っている美穂であるが、なかなか来ないので電話をかけるものの「忙しい!」と断られ結局来ない、続いて中谷美紀さん扮する怜子に電話するもののつながらない。パソコン片手に、灰皿にたくさん置かれたタバコの吸殻が、なかなか恋愛が思い通りにいかない女性の心理を描くといった感じである。本日の涼子は、黒のノースリーブに、髪型は真ん中サイド分けの涼子であった。

3回目の登場シーンは前半の見せ場、不倫相手とデートする美穂であるが、同じく同僚の男性と食事中の怜子とばったり焼肉店で遭遇するシーンとなる。「いつもそればかり(逢えないという言葉で)で疲れた」と店の奥から美穂(涼子)の声が聞こえてくる。別れ話っぽくなり「帰る!」と食事が終わって店を出るところで、食事中の怜子にばったりと会う美穂。互いに紹介しあうことで知り合いになるが、涼子扮する美穂としては居心地が悪い。そんな態度がにじみ出ている涼子のキョロキョロとした目線。そしてドラマ展開では、中谷さんの後輩役となる菊川怜さんの、女の刃(やいば)がすごい勢いで中谷さんを襲う。先輩後輩の中谷さんと菊川さん、そして親友の中谷さんと涼子の間で、激しい女の火花が散るところがこのドラマの面白いところか?

そしてドラマ中盤では、焼肉店での食事シーンばかりだった美穂と怜子であるが、今回は初めて高級フランス料理店での食事シーンとなった。「すてきじゃない君島さん!」という言葉に過敏に反応する涼子。「そんなこといいたくて呼び出したの?」「もっと言っていいんだよ!」と、前シーンでの不倫現場を目撃され、そして殺気立っている涼子扮する美穂。特に赤のノースリーブが印象的な涼子。女性が赤い服を着るときは必ず思い入れがあり、情熱で愛情表現をするというが、まさに涼子もそんな感じで、静かな口調ではあるもののメラメラと燃え上がるような強い感情が本当に伝わってきた。「怜子って外づらばかり自慢するじゃない?内面全然見てないし、この前君島みたときにうっすら笑ったはず。」「女はどうして嫉妬するのかって話したよね?」と、涼子自身も大好きな赤ワインを飲みながら、お得意の言葉攻めで怜子を追い込んでいく。「今後は自分の都合がいいときだけ呼び出すのはやめてね〜!」とお金を取り出しながら、あのどんぐりまなこで怜子を見つめながら立ち去っていく涼子扮する美穂が女としてはカッコいい。

本日第3話ではだいぶ涼子身辺も慌しく動いた感じもあるが、でもそれをサラっと演じるあたりはさすが大トリ・涼子を思わせる演技だ。いよいよ来週は第4話の最終回。予告編でもワンピース姿で愛を訴えるシーンがあり、どんな結末になるかいまから楽しみである。